IYO DENTAL ASSOCIATION

動物と歯を磨こう 第13回 平18年6月4日【カバ】

カバさんとがんばってみがきまっしょい!

 6月4日、イベント当日、舞台となった「とべ動物園 アニマルステージ」は、多くの親子連れの観客であふれ、心に残る話と楽しいクイズに大いに盛り上がった。また、サービスたっぷりに大きな口を開けてくれたカバのハグラー君のおかげで、園児たちのをはじめとする多数の観客や動物園関係者ならびに70%に近い参加率を誇りとする我々伊予歯科医師会関係者は、よりいっそう「歯」に対する思いを共感することができた。
 今回のサブタイトル「カバさんとがんばってみがきまっしょい!」は、前伊予支部会長 佐々木典彦先生の考案によるもので"愛媛"をイメージさせるものである。また、先生は、イベントのkeyとなる○×クイズにも同様のイメージをと、今話題の小説「坊ちゃん」100周年とかけて、坊ちゃんとその仲間たちも登場させることも発案され、これが今回のイベントの流れの基本となった。

 午前10時、第13回とべ動物園での歯の衛生週間行事がスタートした。総合司会は、副支部長の稲田雅仁先生。今年は松前町の岡田保育園と若葉保育所の園児ならびにその保護者、教職員(計62名)を招待。また募集した一般参加の親子からも多数の応募があり、44組の親子(子供48名)を招待した。リビング松山でのイベント告知記事や、各社新聞社の折込広告、また前日のNHKでのイベントのお知らせもあり、当日の一般からの観客も多数で、本当に賑やかなイベントの開幕となった。
 最初に支部長の鎌田邦嗣先生の挨拶があり、「カバさんは、なんて鳴くのかな?」の問いかけに、観客の男の子が「ウォー」と答えていた。続いて今年からとべ動物園の園長先生になられた三橋英二先生の挨拶。その中で先生は、イベントの成功にはたくさんの人々の参加が欠かせないが、今年はまさに満員御礼であると語ってくださった。さらに続いてこのイベントに初めて参加してくださった中村剛志砥部町長の挨拶。町長さんは、あと18年で80歳となるが、80歳で20本の歯を残すことの意義を述べられるとともに、「カバさんはなんて鳴くのかな?私は、カバカバ・・・と鳴くと思っていました。」と、楽しいギャグをとばしてくれた。
  いよいよ人間の歯の話。今年は中村 覚 先生が担当。その講演は、動物園関係者からも歯科医というより、まるで学校の先生のような上手な講演だったと大好評であった。その内容は、奥歯で寝ていたムシバイキンが、チョコ・ケーキ・アメなどを食べることで目を覚まし、起き出して歯に液をかけて溶かしていく。これを次の3つの方法で治していくといったものだった。

  1. はみがきマンからハブラシをもらってみがいていこう。
  2. 食べ物をたくさん噛んで、つばのつば子さんを出し、汚れを洗い流そう。
  3. フッ素マンのフッ素フクブクスプレーでシャーッとやって、歯をピカピカにしよう。先生はみんなにお願いをした。
「ごはんを食べたら歯をみがこう!フッ素ブクブクうがいをしよう!そしてごはんはよく噛んで食べよう!」それから会場のみんなでこう叫んでしめくっくた。
 【は】はをみがこう  【み】みんな  【が】がんばれ  【き】きんメダル

 次に動物の歯の話。今年もおなじみの獣医師、熊岡悟先生が、貴重な動物の骨を使って心に残る話をしてくださったので、ここに紹介します。
  1. サル(チンパンジー)の骨を使って。
    人間の前歯はものをかじる時に使い、大きく薄い。いっぽう奥歯はご飯をかみくだくためにある。サルは人間と同様、雑食動物であるため、歯も人間と同じ本数であるが、異なるのは犬歯が長いところである。特に、オスのサルの犬歯は長く、オス同士が相手をイーッと威嚇する時、より犬歯の長い方が勝つとのこと。先生は、自分もイーッと犬歯を見せて説明して下さった。
  2. トラの骨を使って。
    トラは、上下に大きなキバがあり、狩をして肉を食べる。肉は消化しやすいため、奥歯の本数は少なく、とがった横の歯でカリカリと噛んで食べる。猫なども同様で、奥歯の本数が少ないため、顔は丸い。
  3. キリンの骨を使って。
    キリンは草を食べるが、草はおなかの中で消化しにくいため、大きい奥歯がたくさんある。そのため顔が長くなっている。いっぽう前歯は下のみにあり、上にはない。
  4. カバの食べ物は草。カバはアフリカに住んでいるが、夜、水から上がって10キロメートルも歩いて草を食べに行く。その途中ライオンが来たら大きい口を開けて歯を見せて威嚇する。草は下の前歯で土を掘り返してとりこみ、後ろにある小さい奥歯で噛んで食べる。
  5. 動物は、むし歯になりにくいつばを持っているが、最近は人間と同様の餌を食べるため、むし歯になりやすくなった。オスゴリラの骨をみせて下さったが、奥歯が多数むし歯になっていた。これは、栄養を与えなければならないために、むし歯になりやすい餌をあげてしまったからだそうだ。先生は言われた。「人間は歯医者さんがいるからむし歯を治してもらえる。しかし動物は、いったんむし歯になるとどんどんひどくなり、痛みだして食べ物をたべなくなってしまう。その結果、体が弱り、敵に食べられてしまう。動物園においてもみんなにお願いがあります。それは、園内で売っている餌以外は、絶対にあげないようにしてほしいということです。決してお菓子など、あげないようにしてください。」私はただただ感動でした。
 最後に登場したのは、本日のスペシャルゲスト、坊ちゃんとマドンナ。○×クイズのはじまりだ。プラカードを持つのは小さい坊ちゃんとマドンナ。瀧口直隆先生ファミリーが、100年前にタイムスリップして、楽しく賑やかにクイズをおこなった。クイズの後、ジャンケンで選ばれた1名の女の子と、各園からの代表4名、一般招待親子からの抽選による2名、計7名の子供たちがステージに集まり、いよいよカバ舎への移動だ。先導するのは、入場ゲートから移動したぬいぐるみ4体。(福住雅州先生、新啓嗣先生、新規開業した初参加の鎌倉聡先生、ホームページをサポートして下さっている曽根淳一さん。)
 カバ舎では、カバのハグラー君が、それはそれは大きな口を開けてお待ちかねだった。西岡学先生お手製の青い2本の歯ブラシで、子供たちはちょっとこわごわ、でもうれしそうにカバの歯磨きだ。やさしく世話をする、担当の連(むらじ)技師と熊岡獣医の笑顔も印象的だった。歯磨きを終え、園児達や招待の子供達にプレゼントを差し上げ、我々も無事終了の記念撮影を。
 「動物と児童とのふれあいを通じて、口腔衛生に対する興味と関心を高め、同時に話題性のある行事を行うことにより県民に広くアピールすること。」を目的とするこのイベント、来年もますますの発展をと願っている。最後にこの行事を応援協力して下さった、とべ動物園、保育園、報道機関、歯科医師会の各関係者、協賛していただいた関係各社に心より感謝しつつ、筆をおかせていただきます。
(砥部町 上山美穂)

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